アマチュア無線 開局 希望するコールサインは付与されません決められた順序になります

無線

アマチュア無線を開局するにあたって自動車の希望ナンバー制と違い希望するコールサインは貰えません。

コールサイン(識別信号)は総合通信局の決められた順序や順番で付与されていきます。

アマチュア無線家は世界中にいますので「国別識別2文字」「総合通信局番号」「任意のアルファベット3文字」を組み合わせて付与されます。

現在の各総合通信局のコールサイン付与状況からある程度、新規開局時にコールサインの予想は出来ます。

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希望コールサイン

自動車のナンバーは手数料を払えば希望した番号を入手できますがアマチュア無線は希望するコールサインを入手出来る制度は有りません。

名前のイニシャルや誕生日などコールサインにしたいなど出来ません。

神奈川県に居住、2010年12月31日生まれ
名前:日本(Nihon) 太郎(Tarou)

希望コールサイン:NT1231、JA12NT、KANAGAWA1231、K2010NT

など、自作のコールサインは申請出来ません。

諸外国では手数料を払えば希望コールサインを貰える制度は有るようですが日本ではそのような制度は有りません。

唯一の制度としては以前使用していた旧コールサイン(失効)を復活させる事は出来ます。

 

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コールサイン構成

個人局、社団局のコールサインですが現在は6文字で構成されます。

国別識別2文字 総合通信局エリア番号 任意のアルファベット3文字
JA~JS 0~9 AAA~ZZZ
JA AAA

九州エリアの「JA6AAA」で6文字になります。

例えば関東エリアですがJA1AAA~JS1ZZZの中から付与されます。
他の地域ですが総合通信局エリア番号が違うだけで付与範囲は同じです。

国別識別文字

日本には国別文字は
・JA、JBJC、JD、JE、JF、JG、JH、JI、JJ、JK、JL、JM、JN、JO、JP、JQ、JR、JS
・7J、7K、7L、7M、7N、8J、8K8L、8M、8N

が割り当てされています。
JB、JC、8K、8Lはアマチュア無線では未使用です。

個人局、社団局には
・JA、JH、JR、JE、JF、JG、JI、JJ、JK、JL、JM、JN、JO、JP、JQ、JS
が基本的に割り当てられます。

国別識別文字はアルファベット順ではありません。
JA → JH → JR → JE … JQ → JS の順で進んでいきます。

JAからJSまで一巡するとJAに戻り再割り当てが行われます。
どの部分から再割り当てが開始されるかは各総合通信局の判断です。

7K、7L、7M、7Nは2003年頃まで関東エリアで付与していましたが現在、割り振られていません。

2000年ぐらいまでは在日外国人が開局する場合「7J」からでした。
現在は区別は無く日本人と同じように割り当てが行われています。

「8J」、「8N」は記念局になります。
代表的なのは日本アマチュア無線連盟(8J1RL)の南極昭和基地運用局などです。

日本でも限られた地域に割り当てされるコールサインが有ります。
小笠原には「JD」が付与されます。
「JD1???」

沖縄県には「JS」と「JR」が付与されます。
「JS6???」
沖縄県のJRは「JR6Q??」から始まります。

総合通信局エリア番号

47都道府県は10区分のエリア番号で管轄されています。

エリア 総合通信局名 都道府県 コールサイン
1 関東総合通信局 東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木、山梨 JA1AAA~JS1ZZZ
2 東海総合通信局 愛知、静岡、岐阜、三重 JA2AAA~JS2ZZZ
3 近畿総合通信局 滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山 JA3AAA~JS3ZZZ
4 中国総合通信局 岡山、鳥取、広島、島根、山口 JA4AAA~JS4ZZZ
5 四国総合通信局 徳島、香川、高知、愛媛 JA5AAA~JS5ZZZ
6 九州総合通信局 福岡、佐賀、長崎、宮崎、大分、熊本、鹿児島、沖縄 JA6AAA~JS6ZZZ
7 東北総合通信局 青森、秋田、岩手、宮城、山形、福島 JA7AAA~JS7ZZZ
8 北海道総合通信局 北海道 JA8AAA~JS8ZZZ
9 北陸総合通信局 福井、石川、富山 JA9AAA~JS9ZZZ
0 信越総合通信局 新潟、長野 JA0AAA~JS0ZZZ

任意のアルファベット3文字

・個人局にはAAA~XZZから割り当てされます。
AAA → AAB → AAC … AAZ → ABA → ABB → ABC… のようにアルファベット順に進みます。

・社団局にはYAA~ZZZから割り当てされます。

以前は1文字、2文字で割り振られていましたが現在は割り当てされていません。
3文字以上の割り振りは国際的には可能ですが総合通信局は3文字までにしているようです。

記念局(8J、8N)は3文字以上は可能です。
オリンピック・パラリンピック記念局で「8J1OLYMPIC」7文字(OLYMPIC)が有ります。

アルファベット3文字に無線符号「Q符号」や遭難信号などの「SOS」は割り当てされません。

QSL、QRA、QTHなどのQから始まる略符号です。
Q符号の一覧は「総務省 別表第二号 無線電信通信の略符号(第13条関係)」に記載されています。
ファイルの直リンクはしていませんので「無線電信通信の略符号」で検索して下さい。

無線符号とは関係ない文字は割り当てはされますので「NHK」、「NEC」、「IBM」など有名企業が使用している文字は割り振られます。

無線界では覚えやすい(覚えてもらえる)コールサインなのですがその企業とは関係ない方々がほとんどです。多分? 🙂

コールサイン付与状況

各総合通信局のコールサイン付与状況です。
新規開局するときにコールサインを予想出来ますので参考にして下さい。

エリア 総合通信局名 コールサイン割り当て状況
1 関東総合通信局 東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木、山梨
2 東海総合通信局 愛知、静岡、岐阜、三重
3 近畿総合通信局 滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山
4 中国総合通信局 岡山、鳥取、広島、島根、山口
5 四国総合通信局 徳島、香川、高知、愛媛
6 九州総合通信局
沖縄総合通信事務所
福岡、佐賀、長崎、宮崎、大分、熊本、鹿児島、沖縄
7 東北総合通信局 青森、秋田、岩手、宮城、山形、福島
8 北海道総合通信局 北海道
9 北陸総合通信局 福井、石川、富山
0 信越総合通信局 新潟、長野

まとめ

アマチュア無線を開局するにあたってコールサイン(識別信号)は総合通信局から決められた順序で付与されていきます。

個人局、社団局のコールサインは現在は6文字で構成されます。

総合通信局の方も電子化されてきましたので自動車の希望ナンバーと同じように将来的には希望するコールサインの申請が出来るようになる事を期待しています。

好きなコールサインで運用出来たら楽しみ方も増えるかも。

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