アマチュア無線 同じコールサインで免許状 複数持つには理由があります。

無線

アマチュア無線は「移動する局」と「移動しない局」で同じコールサインを申請出来ます。
コールサインは同じですが申請するには2つの理由が有ります。

1.送信出力が50Wを超える無線機(トランシーバー)を使用する場合
2.中継局を自宅などに設置して本人が通信(交信)する場合

同じコールサインの無線局免許状が2つになりますが

・有効期間
・免許番号
・移動範囲

が違うのでコールサインは同じでも別々に管理されます。

不思議に思われるのですが
移動しない局のコールサイン
移動する局のコールサイン

は別物になります。

例えですが学校や職場に同姓同名の2人がいるのと同じ感覚です。

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申請理由

送信出力が50Wを超える無線機を使用する場合

日本では50Wを超える無線機を使用したい場合は移動しない局での申請となります。

出力が50Wを超える無線機は移動局として開局(申請)出来ません。

アマチュア無線に限らず、警察無線、消防無線、業務無線なども移動する場合50Wまでです。

中継局を自宅に設置して本人が通信する

「移動する局」若しくは「移動しない局」のいずれか免許状が1つしかない場合、自分の開設した中継局に電波での通信(交信)は違反していると解釈されています。

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コールサイン別管理

同じコールサインで免許状を2つ持つことが出来ますがどちらも新規開局(別々)になりますのでそれぞれ費用が掛かります。

電波利用料も免許状に対して支払いますので「移動する局」「移動しない局」2局分必要です。

移動しない局(固定局)開局には50W以下の無線機でも出来ます。
アマチュア無線の資格に関係なく第4級、第3級アマチュア無線技士でも移動しない局の免許状は申請を行えます。

中継局設置

アマチュア無線には中継システムの代表例が有りますので簡単ですが解説します。

自宅などに中継局を開設して自動車、自転車などで外出先から通信する場合や遠隔操作(リモート操作)を行う場合もリモート局に対して通信する場合などが挙げられます。

ひと昔前になりますがTNC(ターミナルノードコントローラー)を使用したパケット通信がありました。

パケット通信は電波を使用して各無線局のネットワーク(中継)を構成して電子Mailやデータ配信を行う運用方法です。

現在は中継局の代表例がYAESU無線が行っているインターネットを利用したWIRES-Xが有ります。

電波で中継していた部分をインターネットを利用して各無線局を中継する方式です。

どちらの場合も一つの免許状では自局に通信出来ないと解釈されています。

「移動する局」「移動しない局」ともに同じコールサインになりますので中継局や、遠隔操作局に対して電波で通信(アクセス)していると他局から見て違反していると疑われて紛らわしいのですが。

最近は「総務省の無線局等情報検索」でアマチュア無線局の免許情報が分かりますので誤解を解くのはさほど難しくはなくなりましたけど。

免許状が2つあれば自分自身に通信(交信)で出来ます。
免許状1(無線機)」からの「免許状2(無線機)」に通信は可能です。

アマチュア無線では同姓同名の2人にすることで対処することが出来ます。

アマチュア無線界では昔からこの問題の議論がされています。
時代(時期)によっては解釈が異なることもありますので安心なのは社団局(クラブ局)を開局してコールサインを別な物にした方が良いです。

移動免許状2つでは?

移動する局をもう一つ同じコールサインで申請すれば免許状が別々になるので理屈的には大丈夫のはずなんですが。

移動する免許状を同じコールサインで何枚か持ってらっしゃる方はいますので申請は可能かとは思いますが当方は申請したことが無いので詳細は不明です。

申請が可能か試してみるのもアマチュア無線の楽しみ方の一つになるかとは思います。
電子申請(lite)で行って下さい。

費用は後払いですので申請して却下されたら再チャレンジは何回も出来ます。 🙂

移動しない局注意点

50W以下の無線機も移動しない局として登録(開局)出来ます。

1台の無線機を「移動する局」と「移動しない局」に登録出来ません。

設備共用は出来ない事になりますのでハンディートランシーバーやモービルトランシーバーを移動しない局側に登録すると「設置場所/常置場所」から移動しての運用は行えません。

まとめ

アマチュア無線の資格に関係なく第4級、第3級アマチュア無線技士でも「移動しない局」の免許状は申請できます。

「移動する局」と「移動しない局」で同じコールサインになりますがコールサインは同じでも別々の管理ですので費用も2局分に必要です。

移動しない局での開局には「50Wを超える無線機を使用したい場合」や「自分の開設した中継局と通信(交信)したい場合」などが挙げられますので必要に応じて開局して下さい。

無線局免許状の申請方法にも色々ありますので試して楽しんで下さい。

アマチュア(素人)が不明点など総務省(総合通信局)に問い合わせ出来るのはアマチュア無線の醍醐味かも。

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